石動のブログ

アニメやら特撮やら映画やらの感想を書きます。

心の底から(再)アニメ化して欲しい作品10選

 どうも、石動です。

 最近コロナウイルスの影響によって休校やらイベント自粛やら色々あって、家の外にあまり出られない子ども達のために色々なサービスが期間限定で無料開放されたりしてますよね。

 そのひとつとして、KADOKAWA児童書ポータブルサイト『ヨメルバ』で、合計400冊以上が無料で読めるぜ、ってキャンペーンがあるわけです。

 子ども達に向けたサービスを堂々と利用するのによく分からないプライドが邪魔をして「ふーん」とその情報をチラ見して流してたのですが、どうしても我慢できなくなり、ついにそれを利用したわけです。

 読んだ作品は、『怪盗レッド』。今年で10周年を迎えた角川つばさ文庫の人気作品で、『ヨメルバ』では1〜15巻が無料開放されてます。

 

https://yomeruba.com/news/entry-9840.html

(これです。ぜひ読んで…。)

 

 自分が幼い頃大好きだった思い出の作品で、しかも物凄い数が無料開放されていたので読んでみたのですが、まあこれが面白い。主人公の紅月飛鳥と紅月圭は、現代の義賊「怪盗レッド」として、悪い奴が盗んだ美術品を盗み返して持ち主の元に届け、さらに警察に突き出す!という勧善懲悪的なストーリーなのですが、キャラクターの造詣が非常に魅力的だし、一巻毎に綺麗にお話を完成させながらも、シリーズを通しての縦軸の展開も上手くて良い。

 特に、主人公二人の関係がほんとに良くてですね。ひたすら真っ直ぐな実働担当のアスカと、クールながら熱い正義感も持ち合わせてる作戦担当のケイ。めっちゃベタな組み合わせだけど、怪盗レッドの作戦中の会話では信頼度が限界突破してるのが伝わってくるし、普段の会話では普通に仲が良くて微笑ましく、お互いに影響を与えあってるっていう描写も丁寧で、読めば読むほど二人のキャラクターとその関係性の魅力に惹かれていってしまいます。

 

 でも、これは児童文庫作品の性というかなんというか、二次創作(絵とかSSとか)はラノベや漫画に比べて圧倒的に少ないし、公式からの供給もあまり多くない。勿論アニメ化も漫画化もしておらず、自分の頭の中で勝手に想像するしかない。

 そんなわけで、最近の僕は事ある毎に(『怪盗レッド』について考える度に)「あああーーー!!!自分の好きな作品を完璧なクオリティでアニメ化してもらえる権利が欲しいー!!」ってなってたわけです。その結果がこの記事です。察してくれると助かります。深夜テンションの状態で書いた記事で、100パーセント妄想でできてます。お付き合いしていただけると幸いです…。

 

 

 

 

 

怪盗レッド

怪盗レッド(1) 2代目怪盗、デビューする☆の巻 (角川つばさ文庫)

 上記の通り、本当に素晴らしい作品。とにかくダブル主人公のアスカとケイがかっこいい&可愛くて、読んでると永遠に二人の物語を追っていきたくなるし、実際無料開放分の15巻までを読み終えてしまった時の喪失感は半端なかった。そのうえ幼い頃に読んでいたため、自分を構成する一要素になっている可能性が非常に高い。難しいのは分かってるけど、アスカとケイが動いて喋っているところが見たくて見たくて堪らないので、どうかアニメ化してください。児童文庫で10年も続いてる人気作で子どもへの需要も高いはずなので、最新17巻まで4クールで一気にアニメ化できるはず…誰かアニメ業界の偉い人、頼んだ…。

 

 

名探偵夢水清志郎事件ノート

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)

 これはもう、あれですね。「好き」とか「面白い」とかそれ以前の問題で、僕に「フィクションの楽しみ方」を教えてくれた作品なんですね。個性豊かなキャラクター、「かーっ! 青春だなーっ!」ってなる亜衣ちゃんとレーチの恋模様(っていうほど進展しないんだけども)、巻き起こる様々な怪事件、そして時々漏れてくる「はやみねかおる」ではなく「勇嶺薫」としての、狂気を孕んだ作家性…最早自分の一部になってしまった感があるほど読み返してきたんですけど、それでも毎回楽しんで読める。「これはちょっと…」みたいなオチやグダグダな展開もないこともないけど、映像化すればいい感じにキャラクター描写が目立って細かい理屈が隠れてくれるだろうから問題は無い。村田四郎さん風の絵柄でいい感じにアニメ映画化してください。

 

 

 

モナミは世界を終わらせる?

モナミは世界を終わらせる? (角川文庫)

 名探偵夢水清志郎の事件ノートを手がけたはやみねかおるさんが書いた作品なんですけど、とにかく面白いんですよ、このシリーズ。特に1巻の『世界を終わらせる?』はすごい。上記の夢水清志郎の事件ノートとかもそうなんですけど、はやみね作品って主に「めっちゃ濃いキャラクターとそのかけあい」、「割と唐突な(だがそこがいい)恋愛要素」、「ちょっとしたミステリー」の三要素で構成されてるんですけど、半分くらいの作品はどれかひとつが強すぎたり弱すぎたりして読みにくくなっちゃうことがあって(作品による三要素の揺らぎを楽しむのも醍醐味ではあるんですけどね)。

 でも、『モナミは世界を終わらせる?』ではその三要素のバランスがほんとに完璧で、どれもめちゃくちゃいい意味で「丁度よく」取り入れられている。それに加え、説教臭くならないギリギリのラインで作品独自のメッセージが描かれていて、ありえないくらいの面白さ、奇跡のような小説なんですよね。勿論、続編の『宇宙を終わらせる?』と『時間を終わらせる?』も超傑作なので、三部作でアニメ映画化して欲しいです。

 

 

 

 (再)とある魔術の禁書目録III

とある魔術の禁書目録(15) (電撃文庫)

sasa3655.hatenablog.com

 いやまあ、この記事で述べた通り、ロシア編に関しては、そこそこ満足できるアニメ化ではあったと思うんですよ。作画レベルはそこそこ高いし、背景とかの美術も素晴らしい。一期の頃から安定して声優さんの演技も完全に原作のイメージ通りのクオリティで、その辺に関しては「ありがとうございます…」としか言いようがない。…だがしかし、やっぱりロシア編に突入する前があまりにもダメダメ過ぎたよなあ、と。

 まずもって原作小説9巻分を26話でアニメ化、と企画自体に無理があったんじゃねえかな…と思ってしまうが、それを受け入れるにしたって、尺が足らないまま原作を表面だけなぞるような展開が多かったり(それならまだ短い尺とアニメという媒体に合わせてガラッと再構成してくれた方がいい)、明らかに「ここ削れるだろ!」ってなる話をそのまんまやっておきながら重要な説明を省いたり、「これはひとつの映像作品として完成させる気があるのだろうか…」と疑問を抱いてしまうほどのクオリティだったように感じる。原作での14〜22巻の流れはほんとに神がかってて、なんなら禁書で一番安定して面白かった時期とすら言えるレベルだっただけに、ただただ勿体ない。できることなら、十分な尺(3クールくらい)をかけて新しく作り直して欲しい…。

 

 

 

新約 とある魔術の禁書目録

新約 とある魔術の禁書目録(9) (電撃文庫)

 ああそうだよ2連続禁書だよ何か文句あっか!

 というわけで、ようやく登場新約禁書です。まあ、入ってきますよね。最近『とある』コンテンツが盛り上がってきた感じがあるのでわざわざこんな「まあ無理やろうな」ってなる作品群の中に入れなくてもいいのでは、と思わないでもなかったのですが、それでも溢れ出す想いには勝てなかった。

 スタートダッシュこそ思いっきりすっ転んだような趣だったものの、4巻辺りから急激に面白くなっていき、9巻では見事禁書最高傑作(個人の感想です)を生み出した最高のシリーズです。ちょっと全体としてメタに寄りすぎというか、穿ったような考え方が多いし、展開も正直凄く遅いけど(人によっては新キャラの話とかやってないでさっさとアレイスターとかの話しろ!ってなりそう)、それ含めて大好きです。北欧の魔神編を3クール(1時間スペシャルを4回ほど)、11巻を単品映画、上里翔流編を2クール(1時間スペシャルを4回ほど)、そして18巻からクライマックスまでを3クール程でお願いしたい。というか禁書IIIをあんな続きある感じの終わり方にしておいてやらなかったら末代まで祟るぞ!!!!(迫真)

 

 

 

(再)東京喰種:re 最終章

東京喰種トーキョーグール:re ~最終章~ Vol.4 [Blu-ray]


 うん、まあ、その、なんだ。さっき禁書IIIへの不満で「企画に無理があった」とか言ったけど、その点に関しては同レベル、またはそれ以上の難易度の試みだった。いやなんだ。原作コミックス10巻分を12話でアニメ化ってなんだ。ギリ1巻1話あるだけじゃねえか。よく行けると思ったな。

 序盤をめちゃくちゃ飛ばして時間を稼ぎ、最後の「竜」戦に力を入れる、という判断は間違ってないと思う。個人的にreのベストバウトだった金木VS有馬がダイジェストみたいになってたのも、まあしょうがないことだと思う。尺が足りなかったせいで原作の「そんな中途半端なことやるならなくてもいいだろ…」となった展開が完全消滅し、(結果的に)良くなった面もなくはなかった。そもそも、原作も終盤になると様々な問題点が目立っていて、全ての罪がアニメ化によるものではないというのもわかってる。

 でもやっぱり、ひとつの映像作品としても、『東京喰種:re』のアニメ化としても、評価は「駄作」としかならないと思う。とにかくあらゆる要素が説明不足で、中身がなくて、つまらない。1期もなかなかカットの嵐がキツいところはあったけど、ギリギリで許せるレベルではあったので、それで余計に残念で…2クール、せめて2クールでいいから、もうちょっとしっかりと再アニメ化して欲しい。

 

 

 

仮面ライダーカブト

仮面ライダーカブト Blu‐ray BOX 3<完> [Blu-ray]

 僕の大好きな平成ライダーの7作目、仮面ライダーカブトです。

 数ある平成ライダーの中でも何故『カブト』なのかというと、「キャラクターの造詣が2次元寄りでアニメ化しやすいから」、「本編の前半はあんなにも面白かったのに、後半になって急に展開が雑になり、さらにしょうもないギャグ回で話数を使った挙句、伏線も前フリも何もかもぶん投げて超適当な最終回を迎えたのが残念すぎる」というのが理由です。個人的には後者の理由の方が強いかな…前半も前半で所々「ええ…」ってところはあったけど、4話(雨が降りしきる中のクロックアップ)や10話(自らザビーの資格を放棄する加賀美)、22話(ガタック初変身)などの所謂「神回」が最高すぎて、細かい不満なんて吹き飛ばしてくれたんですね。それなのに後半はあまりにもあんまりな出来で、そこだけ切り取れば僕の見た平成ライダー史上最悪につまらないかもしれない…。

 まあ平成ライダーで後半失速するのはそう珍しいことでもないんですけど(『ビルド』とか『ファイズ』とか…)、それらの作品は大体最終回で綺麗にまとまってくれたり、そうでなくても後に後日談が制作され、フォローが入ったりするんですね。『カブト』にはそういったものもほとんどなく(ジオウのカブト編くらいかな…それでもネイティブ関連とかはまだまだモヤモヤしまくってるけど)、どうにかして前半の勢いを維持したまま、綺麗に完結する『カブト』が見てみたいのです。流石に東映が直々にリメイクするのは色んな意味で不可能だと思うので、相性が良さそうなアニメでどうにかならないかなということなのです…メイン脚本家の米村さんもアニメだととてもいい仕事するし…。

 

 

 

SSSS.GRIDMAN   NOVELIZATIONS

SSSS.GRIDMAN NOVELIZATIONS Vol.1: ~もう一人の神~ (ガガガブックス)

 SSSS.GRIDMANのノベライズ作品。今んところ「黒アカネ編」の1・2巻が発売されてるんですが(2巻だけならナンバリングじゃなくて前編・後編になると思うのでまだまだ出るはず…)、これが本当に面白い。本編ではあまり見られなかったストレートな裕六描写や内海の裕太の友達としての葛藤など、「これが見たかった!」ってやつを惜しげも無く見せ付けてくれる上に、ひとつのお話としてもとてもまとまっているし、更には本編への繋ぎも完璧にこなす。作品が期待されてることを制作側自身が誰よりも理解して、その期待に応えてくれる安心感。ファンとして「ありがとうございます、ありがとうございます…」以外の言葉が見当たらない。

 そんでもってこれだけ出来がいいと、やっぱり映像でも見たいな…という欲が湧いてきちゃうわけですよ。アニメ版では敢えて排されていたであろう(新条アカネ以外の)キャラクターの細かい心情や明かされていなかった一面が描かれているのを筆頭に、全体的にアニメ版とノベライズだと雰囲気の違いのようなものがあって、何でもかんでもアニメ化すればいいもんではないというのは分かるんですが、それでもTRIGGER制作の雨宮監督による演出でこの物語を楽しみたい。続編の制作もされているらしいし、未だにコンテンツとしての『SSSS.GRIDMAN』は現役なので、何とかしてアニメ化してください…。

 

 

 

涼宮ハルヒの憂鬱(3期)

涼宮ハルヒの驚愕(前) 「涼宮ハルヒ」シリーズ (角川スニーカー文庫)

 いやわかってる! わかってんだよ! 今んところ最後の映像作品である『涼宮ハルヒの消失』はある意味『ハルヒ』のひとつの到達点、最終回だから、ここから変に続きを描いて(2020年現在「未完」な状態である原作のように)中途半端なところで終わらせるのが良くないってことくらい! そもそもハルヒって何年前の作品だよっていうのもわかる! でも見たい!! 佐々木が動いて喋ってるところが見たい!! 『消失』を経てSOS団を自分から守ろうとするキョンが見たい!! 「あなた達の味方ですよ」と言う古泉が見たい! 未来に飛んだキョンの前に現れて、優しく微笑んだハルヒが見たい!! そもそも、『消失』でキョンが固めた決意は、具体的な行動が伴ってこそ深みを増していくわけで!! その後が描かれないというのは、非常に勿体ないと思う!! だから続きを!! あの続きを!! 頼んだ!!!!!

 

 

ポケットモンスターSPECIAL

ポケットモンスタースペシャル(1) (てんとう虫コミックススペシャル)

 言わずと知れたポケモンゲームコミカライズの傑作。始まりの『赤・緑・青』編から最新の『剣・盾』編まで、シリアスを突き詰めたような物語展開とポケモンバトル、原作の要素の取り扱い、原作からのアレンジが最高に上手くて、単純な「面白い!」という感情は勿論、「なるほどなあ」、「こう来たか!」という納得感も感じることができる。シリーズを通しての縦軸の繋がりも強く、アニメシリーズ化すれば大ヒット間違いなしなので(素人の妄想です)、さっさとアニメ化して欲しい。というか何故アニメ化してないかが疑問…こんなにも長く連載していて、一時期流れていた「アニメ化は作者が拒否しているのでは?」説も否定されたというのに…ちょっと刺激が強いシーンもなくはないので深夜アニメで何期かにわけてお願いしたい…。

 

 

 

 

 というわけで、個人的(再)アニメ化して欲しい作品10選でした。まあ記事のコンセプトからして当たり前っちゃ当たり前なんですけど、自分の願望と欲望と怨嗟を水道水で薄めたような内容になってますね…そこまでどマイナーな作品を選出したわけではない(はず)なので、これを読んだあなたが何かしら共感を得てくだされば嬉しいです。