石動のブログ

アニメやら特撮やら映画やらの感想を書きます。

2021年に見た特撮・アニメの新作の感想をランキング形式でまとめる 前編

 どうも、石動です。

 今年もあっという間に過ぎ去っていった2021年。今年も沢山の特撮とアニメを見て過ごせた一年でした。今回は、せっかくなのでそれぞれの作品全体の感想を振り返っていこうかなと思います。定期的にTwitterの方では呟いていたりしましたが、やはりそれだけでは時間の中に流れていってしまうので……何かしら見返せるような形でまとめておきたいな、と。

 というわけで、さっそく始めていきたいと思います。色んな作品を褒めたりけなしたりします。特に序盤の低い順位の作品は終始「むむむ……」みたいなこと言ってます(というか前後編分けたせいで前編は基本「むむむ……」って言ってます)。その辺はご容赦ください。なんなら最初の方(前編)は読み飛ばしちゃってください。ちなみにランキング形式なのは特に意味はないです。よろしくお願いします。

 

 

 



第11位 機界戦隊ゼンカイジャー

スーパー戦隊シリーズ 機界戦隊ゼンカイジャー VOL.1 [DVD]

 ダントツの最下位。

 ……なんというか、うん。「完成度が高い」「上手い」「丁寧」というのは、感じる。ぶっとんだ展開で話や絵面にバラエティを持たせながらも、細かい理屈やキャラクターの心の機微はおざなりにしないでしっかり描く。戦隊あるある(らしい。戦隊有識者の友人が言っていたのを聞いただけだが)の五人の内二人くらいにスポットを当てて関係性を掘り下げたり進歩させたりする回がほぼないせいでいまいち介人・ステイシー・ゾックスら主人公格以外のキャラクターに愛着が持てないうえに関係がペラく感じるとか、流石に一年間のストーリーの縦軸を八割くらいステイシーと関係させて進行させるのはくどさと無理があるとか、明確な欠点もなくはないんだけど、それを補ってあまりあるくらいの魅力を持ち合わせていることは、見ていて確実に伝わってくる。

 ただ、その欠点を掻き消すほどに強烈に尖った「個性」「魅力」が、その強烈さ故に致命的に自分に刺さってこず、自分は2クール目中盤あたりから心を無にして視聴するような状態になってしまい、とうとう我慢できずにこの間脱落してしまった。これはもう完成度云々の話ではなく、ただただ「合わなかった」。もう、その一言に尽きる。ぶっとんだ「○○ワルド」の能力とそれの引き起こすゴタゴタに「楽しい」「面白い」よりも悪い意味の「本当は真面目な人達が頑張ってふざけてる」感を見てしまったというのが、自分とこの作品の相性の悪さを如実に表している気がする。

 ただ、『タイムレンジャー』、『シンケンジャー』、『リュウソウジャー』と三連続で戦隊にチャレンジ&挫折を繰り返した末に(こう見るとゼンカイジャーの個性が合わなかったのと同じくらい、「戦隊」というコンテンツのカラーが合わなかったのではないかなとも思う)ここまで自分にとって「つまらない」作品にぶち当たってしまうと、なんというか心が折れてしまう……来年も戦隊チャレンジはとりあえず見送ります……なんかゼンカイジャーとの繋がりも強そうでついていけないので……井上敏樹さんの超久しぶりのニチアサ作品メイン脚本、っていうのは気になるけど……。

 

第10位 新幹線変形ロボ  シンカリオンZ

新幹線変形ロボ シンカリオンZ DVD 第1巻

 このブログでも「評判良いから楽しみ~!」みたいなことを書いたのだが、視聴している現在の印象としては「ドラマ・キャラクター・ロボットで王道をやろうとしているのはわかるんだけどもうちょい個性出すか完成度を高めるかしようよ」です……。

 その印象の九割くらいを担っているのがドラマ面で(というか他の二つはちゃんと「王道ながら楽しめる」の域になっている)、「正体不明の敵との交戦」というシチュエーションに始まり、戦いの中で徐々に「敵が古代に地球に住んでいた種族」だと判明し、最終的に地球をめぐって「異種族との闘争と共存」にシフトする、とド王道の展開をしていくこと自体に文句はないのだが、そのせいで多くの綻びが生まれてしまっている。具体的には、相棒ポジのアブトが「アクシデントで異種族と共に過ごすことになった中で異種族達にもそれなりの事情があると理解し悩んだ末に敵に回る」要員になって敵側で悶々とする期間が長すぎる……2クール弱くらい……しかも「ついに取り戻すか!?」と盛り上げておいて話の都合で二回くらい失敗する……。

 このせいで主人公のシンとの絆の描写がほぼ間接的な「どこにいるんだアブト……」「アブトを絶対に取り戻すぞ!」的なやつばかりになっている(しかも一緒にいない期間が長いせいでその描写にも説得力を感じない)し、それはそれとしてダークシンカリオンの「パイロットが怒りに飲まれることで進化し最強の姿になる」の設定のためにアブトをちょいちょい表に出す必要はあるからどうしても不自然な展開が増えるし、「パイロットと整備士のバディ」っていうこの作品の個性も死んでしまっている。端的に言って、『シンカリオンZ』にどこまでも噛み合ってない。

 ちょっと前に放送された第30話の、「ダークシンカリオンに乗ったアブトに、テオティ(今作における異種族)と地球人は共存できず争うしかない、と拒絶されたシンがその言葉を否定し、全て抱え込んで勝手に結論を出すアブトに怒りをぶつけ手を伸ばし、さらにE5とドクターイエローの合体も披露されるが、まだ最終決戦には早いしダークシンカリオンは無事暴走形態になったしで決着は保留されアブトも敵にそのまま連れ帰らされてしまう」という、見どころはあるがどこまでも煮え切らない展開。良くも悪くもこれこそが現状の『シンカリオンZ』の到達点だよなあ、と。残りの話数で巻き返してくれることを期待します……。

 

第9位 先輩がうざい後輩の話

『先輩がうざい後輩の話』1 [Blu-ray]

 これもブログの方で期待を書いていた作品。「一応会社で働いている先輩後輩・同僚間でのラブコメ、という体だが具体的な仕事内容はほぼ描写されない」「頭撫でてきたり胸の話したりのセクハラ・くじで引いたら会社でサンタコスプレしなくちゃいけない、あたりの冷静に考えたらここで働きたくなくない?感」「都合のいい悪役を用意してそれを追っ払ってカップルの男を立たせる展開が多い」など、Twitter連載の1話1話が短い原作だからこそ許されていた部分を原作通りのまま30分のアニメにしたことで悪目立ちしたりはしていたが、逆に原作そのままのキャラクターとラブコメの良さも残されていたこともあって、総合的には満足度が高かった。

 ただ、たまにある原作をちゃんとアレンジしてお話の筋を一本通した(最終回の「あの頃からしたら、柔らかくなったよな」を「成長したな」に変えることで後輩が先輩の背中を追って「成長」できた、というまとめになっていたり)展開の良さを見ると、もうちょい積極的に変えていってもそれはそれで面白いものになったんじゃないか、とも思う。制作会社の動画工房は来年『ちいかわ』のアニメを手掛けるそうだが、個人的には今度はアレンジ強めでいってほしかったり。

 

第8位 ポケットモンスター(新)

テレビアニメ「ポケットモンスター」オリジナル・サウンドトラック

 めちゃくちゃ入れ込んだ「サンムーン」ほどではないけど、やはりアニポケ特有のキッズアニメ的な優しさと温かさは残っていて、心がすさんだ時に見るととにかく癒された……。そこに加えて「旅」を物語からオミットしたことによる話のバリエーションの増加、積極的に歴代のキャラクターを呼ぶ姿勢、そしてもう一人の主人公たるゴウの、「未来は、努力し続ければ必ず掴める」という王道のスタンス・それとは対照的に「友達は少ないし、学校は不登校になっている」という設定を中心に展開される現代的な「夢と努力の物語」と、これで楽しめないはずがないな、と。

 ただ、2年目あたりから本格的に物語に絡んできたコハルとイーブイの縦軸のお話には結構思うところがあって、様々なタイプの進化ができるイーブイの性質を生かし、2人(1人と1匹?)が無限の未来の中でなりたいものを見つけていく、という展開自体は好きなんだけど、それがゴウやサトシとはほぼ無関係に進行していくのがちょっとなあ、と思ってしまう。サトシやゴウと影響し合ったりアドバイスし合ったりする方が面白い、というか普通ならそう組み立てていくと思うんだけど、どうにも最近のアニポケはその辺がぎこちない。

 先述のように、ゴウのお話は新鮮な面白さがあるだけに、もう一人の新主役格のコハルのお話がいまいち盛り上がってないのは非常に残念なので、どうにか新無印終わるまでには……。

 

第7位 ゴジラS.P

【Amazon.co.jp限定】ゴジラ S.P<シンギュラポイント> Vol.2 Blu-ray 初回生産限定版(Vol.1~3連動「Amazon.co.jp特典:B1布ポスター」引換シリアルコード付)

 正直なところ、自分の学が足りてない(あと理解できるまで何回も見直すのを面倒くさがった)のもあって、後半のメイ側のストーリーは雰囲気でしか理解できなかったし、怪獣が何だったのかすらよくわかってないけど(既存の物理法則を捻れさせて「=」で繋がらない数字を繋げる紅塵を操れるということは別の世界、別の未来、別の可能性そのものかな…? くらいの認識)、シンプルな怪獣モノとしての絵面の強さ、お気に入りのキャラクター(BB親子)、そしてSFチックな展開のエモさだけで十二分に楽しむことが出来た。ユンとメイのチャットが過去からの伝言になってたこと、メイとリー博士の話していた未来から情報が送られていてもそれが情報だと気づかないと無意味だという会話、各所でどこかから送られてくる民謡という形でのメッセージ、これらの事実から導き出される、この世界そのもの、人間の奮闘そのものがオーソナルダイアゴナライザーのコード(答え)であり、とっくの昔にペロ2によって未来から送られていて、それに気づいていないだけだった、というラストの展開の良さだけで「見てよかった」となれる。

 また、OPが信じられないほどかっこいいのも評価点。OPだけで言えば、2021年トップクラスの良さがある……未だにヘビロテしてる……。

 

第6位 仮面ライダーバイス

仮面ライダーリバイス VOL.1 [DVD]

 現状としては「ちゃんとヒーローものとして面白い!」と「これは後への仕込みなのか意図してないガバガバなのかがわからない!」がせめぎ合ってる印象だけど、まあ後者は話が進んでいけば自ずと白黒はっきりわかれていくだろうし、それはそれとして前者は1クール目中はずっと維持されていたので(1話や10話の盛り上がり、サブキャラでもちゃんとかっこいいし面白いヒロミさん、15話のアギレラへの「俺は、世界一のお節介だからな」が好き……)、とにかくあんま心配はしてないです! というかまだ1クール目+後で効いてくる展開が多そうなのでまだなんも言えねえ! 終わり!

 

 

 

長すぎたので後編に続く!(デジャブ)

sasa3655.hatenablog.com