石動のブログ

アニメやら特撮やら映画やらの感想を書きます。

冬アニメの感想まとめ

 つい先日、私生活が忙しかったため見れてなかったブギーポップ『オーバードライブ 歪曲王』編をやっとこさ視聴し、僕の冬アニメは終わりを迎えた。秋アニメ程ではないにしろ、前クールも自分にしてはたくさんのアニメを見ていたので、同じように、それぞれについて感想をまとめておこうと思います。

秋クールの感想はこちら
sasa3655.hatenablog.com


とある魔術の禁書目録III

とある魔術の禁書目録(22) (電撃文庫)
 秋に続き視聴したものの、1クール目のあまりの詰め込みぶりとクオリティの低さに半ば絶望しているため、「もうキャラが動いてるところが見られるだけでいいや…」となっていたのだが、ロシア編に突入してから個人的評価が爆上がりし、見てよかった、と思えるものになっていた。
 ロシア編とそれまでの話の違いとして一番大きいものは、「画」のよさである。これは作画レベルの水準がほんの少し上がったこともあるし、派手なシーンが増えた、ということでもある。元々、このアニメは背景の作画や美術はとてもよかったのだが、尺の関係でそれが生かされるシーンがこれまでほとんどなくて(ていとくんVS一通さんくらい)、ロシア編でそれがやっと発揮されたのだ。ベツレヘムの星が造られるシーンはすごく迫力があったし、一通さんの熱唱、白翼のシーンも、神々しさが強調されていてよかった(白翼のシーンからのタイトルがドーン、も好き)。
 フィアンマVS上条さんがずっとよくわかんない狭くて高い足場でやっているため動きが少なくなってしまっていたり、最終話の新約へガッツリと続く終わらせ方があまり好みではなかったり、不満点もなんだかんだで多かったりするのだが、自分の好きな禁書がそれなりのクオリティで映像化されたことは、とても嬉しかった。
 お気に入りは、6話(ていとくんVS一通さん)、20話(上条さんVS一通さん)、24話(上条さんの話術サイド)辺り。



ブギーポップは笑わない

ブギーポップは笑わない (電撃文庫)
 上遠野浩平によるラノベの古典的名作の再アニメ化。予告の段階で自分のアンテナにビンビン引っかかってたので視聴したのだが、自分の予想を遥かに上回る完成度の高さで、終始自分を圧倒してくれた。前期のアニメでは一番の完成度だったと言ってもいいと思う。
 まず掴みの一話が本当に完璧。ブギーポップという特異なキャラクターを、一般人である竹田くんを通して、「二人の奇妙な友情の物語」として軸を一本通しながら描写する、その流れがあまりにも洗練されていて、見惚れてしまった。OPとEDも映像、楽曲共に雰囲気が実に良くて、そこも視聴を続けようと僕が決心した理由だったんだろう。
 その一話から続く、最初の話でありながらも、一つのエピソードとして完成している『ブギーポップは笑わない』、新キャラクターと、その後の物語において重要な役割を果たす統和機構が登場し、この物語全体の持つ普遍的なテーマと雰囲気が一層濃くなってくる『VSイマジネーター』、所謂「エピソードゼロ」として王道ながらもよくできていた『夜明けのブギーポップ』…そのどれもが独特の魅力に溢れていて、とても楽しんで見れていたのだが、「個人的冬アニメのナンバーワン」という自分の評価を決定したのは、最後のエピソードにあたる『オーバードライブ 歪曲王』だったように思う。
 『歪曲王』編の魅力はたくさんあって語りきれないが、最も大きなものは「『ブギーポップは笑わない』の続きである」、ということだ。まだ恋心を捨てきれない新刻さん、恋人を失い、自分の気持ちに整理がつけられていない志郎くん、そして、ブギーポップを今でも友達だと思っている竹田くん。『ブギーポップは笑わない』ではあえて描かれなかったであろう「行間」とも呼ぶべき場所に、『歪曲王』編はスポットライトを当てたのだ。第一話好きとしてはそれだけでも手放しに絶賛したくなるし、「これまで世界の敵となってしまったものをただ倒してきたブギーポップが、初めて歪曲王を改心させることで争いを避け、竹田くんとの再開により、初めて歪みのない笑顔を見せる」という最高の展開により、アニメ『ブギーポップ』にきっちりと区切りをつけているのも素晴らしい。
結論として、(もう三回目だが)この作品は、僕の前期見たアニメの中でも一番の傑作だった。ソフト化したら、是非多くの人に見てほしいなあ、と思う。



上野さんは不器用

上野さんは不器用 1巻 [Blu-ray]
 作者さんのSF(少しフェチ)発言に違わず、全話に渡ってそこはかとなくフェチシズムとエロティックを感じつつも、個性的なキャラクター達の織り成すラブコメ(というかコメディ?)的なストーリーを堪能することができた。発明品のデザインが明らかに何かのパロディであったり、頻繁にエンディングが変わったりと、細かいところも好みだった。オチが弱いのは難点かなあ、と思わんでもないが、自分がこの作品に求めてるのはキレキレのギャグとかではなく、魅力的なキャラクターだったので、そこまでは気にならなかった。
 キャラだと、上野さん、田中が好き。エピソードだと、田中の天然イケメンっぷりが見られる11話の『インビジブルマ』と『リアスコート』、田中の上野さんへの好意が仄めかされる12話の『眼キュー』などがお気に入り。


ソードアート・オンライン アリシゼーション

第23話 アドミニストレータ
 前クールに引き続き視聴。総評としては…やっぱり、イマイチかなあ、と。そもそもアリシゼーション自体がSAOの中でも一番長い話で、一巻丸々塔を登ってたり、ちょっとアニメ化には向いていないような作風だったのも大きいけど、それにしてももうちょっとできただろう、と思わざるを得ない。
 まずもって、戦闘シーンの迫力が絶望的にない。なんというか、動きが全然気持ちよくなくて、見てて盛り上がることも、息を飲んで見つめることも皆無。おまけに、原作のシーンの取捨選択も意味不明で、最終話のユージオが赤薔薇の剣をつくる一連の流れの短さにはびっくりしたし、その話のBパートでガブリエル達の襲撃を妙に時間掛けてやったのも理解できなかった。取捨選択というか、尺の配分というか。とにかく、あまり上手くはなかったように感じる。
 自分がSAOという作品自体が好きじゃない(面白いとは思う)のも手伝って、前クールで一番楽しめなかった。後編は見るのやめようかなあ。


FAIRYTAIL

FAIRY TAIL(1) (週刊少年マガジンコミックス)
 前クールも見てたのだが、感想を書くことができなかった。というのも、最初の数話は一週間以内に必ず見ていたのだが、それからはどうにも放置気味になっていて、文字に起こすにはまだまだ見れてないなあ、と思っていたのである。
放置気味になってしまった原因は、『FAIRYTAIL』という作品の作風があまりにもワンパターンだと感じていたから。とにかく、どこかで見たような展開、どこかで見たようなシーンなど、見ていて非常に飽きやすい。しかし、「そろそろ見るか…」と重い腰を上げて一気にまとめて見た時、自分はその作劇を楽しんでいたことに気づいた。
 要するに僕は、そのパターンに安心感を覚えてしまっているのだ。FAIRYTAILのアニメとは随分長い付き合いなのが、その原因と思われる。喜んでいいのか悲しんでいいのかわからないが、楽しめないよりかはいいような気がする。キャラも嫌いじゃない(ガジレビ最高!)ので、最後まで追っかけることになるだろうなあ。



ポケットモンスター サン&ムーン

ポケットモンスター サン&ムーン 36(第106話~第108話) [レンタル落ち]
 番組そのものの大きな流れはこの前の記事で語った通りだが、細かいところまで語ると、お父さんを探し始めるリーリエとグラジオはなかなかいい感じだし、マーマネクワガノンレース回などもマーマネというキャラクターの総決算のような回で大満足だった。このどちらも、上手く縦軸の話を展開できていて、やはりこれまでとは違うなあ、と。



 というわけで、前クールのアニメ感想でした。めちゃくちゃ更新が遅くなってしまったので、次からはもっと早くできるようにしたいです。
 でも、今クールから、見るアニメがFAIRYTAILとアニポケくらいになるんですよね。秒速で記事が終わってしまいそうだけど、どうしようか…。