石動のブログ

アニメやら特撮やら映画やらの感想を書きます。

平成ジェネレーションズFOREVER

平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER

 去年の12月22日に公開された、『仮面ライダー 平成ジェネレーションズForever』。公開日に劇場へ足を運び、打ちのめされてきました。いやあ、とんでもない怪作が生まれてしまいましたね。冬映画のしっかりとしたつくりと、春映画の勢いが融合したみたいな作品でした。

 あまりにも語りたいことが多いので、今回は一つの記事で4つの視点から感想を書いて行きたいと思います。

 

仮面ライダージオウ DXダブルライドウォッチ

 まずは、現行のライダーである「ジオウ」の映画として考えてみると…厳しい評価にならざるを得ないかなあ、という感じです。テレビ本編の魅力が全て削ぎ落とされ、雑さだけが伝わってきたみたいな。本編に比べてもライドウォッチの入手方法はほんとダメダメだったし、そもそもジオウ側のキャラクターにスポットライトが全く当たっていなかった。逆に、無駄に設定や展開だけが複雑なのはしっかりと「ジオウ」してるという…。いや、ダブル関連は直前まで菅田将暉くんの出演を検討していたからしょうがないし、本編同様ゲイツくんは面白かったけど、なんというか、もうちょっと本編に絡めて欲しかったなあと思います。

 

仮面ライダービルド Blu-ray COLLECTION 4<完>

 次に、「ビルド」として、この映画は…最っ高だった。もう控えめに言って最っっ高だった。まず、脚本がビルド本編に1度も関わってない下山さんなのに戦兎と万丈がキャラブレしていないだけでも少し感動したのだが、僕がいちばん感動したのは、この画像のシーンだ。

「俺達って、本当はいないの?」

 明かされた衝撃の事実。なんと、本当は仮面ライダー達は虚構の存在であり、誰かにつくられた創作物だった。その事実に打ちのめされるソウゴ。そんな彼に、戦兎は落ち着いた声色で言う。

「虚構とか現実とか、そんなことは関係ない。俺達はここにいる」

 …いやあ、今思い出しても鳥肌がたつくらいの名シーンだなあ。「誰かにつくられた偽物のヒーロー」として、一年間自分自身の存在について悩み、戦ってきた戦兎にしか出せない答えを、言わば「先輩」として、ソウゴに伝える。戦兎の成長が描かれた、作中でも一番好きなセリフです。

 あと、万丈と戦兎が本編に負けず劣らずイチャイチャしてたのもよかったですね。もうお前ら結婚しろと思うくらいにラブラブ。ラスト、戦兎がソウゴに「誰か1人だけでも、覚えていてくれれば…」って惚気けるのも最高だった。本当にビルドの映画として完璧なので、平成ライダーそんな知らなくても、ビルド好きなら観に行くべきだと思います。

 

第1話「俺、参上!」

 3つ目は、「電王」として。予告でフィーチャーされる電王、出演が決まるイマジン達などで、もう観る前から「電王は活躍するんだろうなあ」と分かっていたが、まさかここまでやってくれるとは思わなかった。恥ずかしながら電王はまだ全話視聴できていないのだが、それでも、中盤のあのシーン、心が震えた。

 「人の記憶こそが存在の証明」だというこの作品のメインテーマを、「記憶」というキーワードを一年かけて描ききった電王こと野上良太郎(まさかのサプライズ出演を果たした佐藤健が写った瞬間、劇場がざわめいた)が語る。その後の、モモタロスのセリフを受けて一瞬だけ目が色なしになるのも、いい演出だった。

 

 また、これまで、「人々の想いや記憶が、仮面ライダーをつくる」みたいな展開は、「ディケイド完結編」や「レッツゴー仮面ライダー」などでも度々描かれてきたのだが、ここまでの説得力をもってきたのはこれが初めて。そういう意味でも、「ついにここまで来たか…」と感慨深くなった。

 

S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーウィザード フレイムスタイル(真骨彫製法) 約145mm ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア

 最後に、「ライダーのお祭り映画」として。ストーリー面では、もう電王とビルドで語りまくったから置いとくとして、注目したいのはアクションシーンだ。細かいところまで拘られ、当時と同じようなスタイルで戦うレジェンドライダーの姿に、胸が熱くなった(特にウィザードの回転アクションは本編後半からもあまりやらなくなってしまったのでとても嬉しかった)。ライブラリと本人の収録を使用して、全ライダーを本人ボイスにしたのもすごい。

 

 


『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』本予告映像

 そして、最大の見せ場であるオールライダーキックのシーン。ここで突然CGが荒くなったのはちょっと笑ってしまったが、ローアングルで捉えられるドラゴンライダーキック、空中で重なるダークネスムーンブレイクとストライクウィザード、クロスホーンを展開してからのアギトのライダーキック、大型の敵に炸裂するスピードロップ、そして平成最初のライダーであるクウガのマイティキック。その全てのエフェクト、音声が本編通りで、非常に見応えがあった。

 

 

 …というわけで、平ジェネForeverの感想でした。本当に傑作で、まだまだ語りたいことも沢山あるけど、支離滅裂な文になりそうなのでやめておきます。

 

 

 仮面ライダーを好きで、よかったです。